樫舎の手記

2011年8月アーカイブ

着せ綿

着せ綿

 

9月9日は 重陽の節句です。

別名 菊の節句ともいわれています。

 

着せ綿は 前日に菊の花に綿をかぶせて菊の香りと夜露をしみこませ

その綿で顔や身体をふいて不老長寿・無病息災を願ったそうです。

 

 

着せ綿 

練りきり生地 中餡は丹波大納言漉し餡

 

一個 368円

                                  

 

 

 

海布丸太

 

よしの杖

 

 

日本の文化は 横からの遮光の文化といっても過言ではないと考えます。

屋内において電灯を消して障子からの遮光に目が慣れてくると

菓子だけでなく、器、茶碗、着物、畳の目までもが立体感を増し

一つ一つが本来持っている、(ライティングでは決して太刀打ちできない)

本当の美しさが際立ってきます。

私は、これぞ日本人の根底にある美学と考え遮光に映える菓子を作ることを

大切にしています。しかし、昨今 室内環境は、上からのライティングで

形成され 様々なライトが存在し、色、形、強弱と光の種類は多岐にわたります。

 

これは、現代の建築事情に寄与するところが大きいのですが

時代の流れの前に如何ともしがたいのが現状です。

しかし、吉野にはこんな現代に於いても 日本古来の建築文化を支えている

人々がまだいらっしゃいます。

出来上がった時が、一番いい家ではなく、数十年あるいは、数百年かけて

その家人達と共によりよい家に育てていくことができる家、

そんな本来の日本家屋の材料を作り続けている人達がいます。

 

その一人が 銘木店マルチの御主人 林正武さんです。

茶室などに代表される数寄屋造りといわれる日本建築の材料を作っておられます。

しかし時代のあおりを受け 年々需要は減少し、廃業される方々も少なくありません。

超一流材だけを扱うマルチさんも例外ではなく 大変厳しい時代を迎えています。

「日本の美」 を守るために「文化を守る」ために 建材として流通しない

時代なのであれば新しい使い方を提案してでも流通させなければ 

山が死んでしまいます。

文化がなくなってしまいます。

そんな思いから よしの杖をつくりました。

樹齢十年程度の杉・檜は 極めて目が込んでおり元から末まで落ちが少なく

地上10メートル程の部分を使用しているそれらにすら、すでに何度かの枝打ちのあとが

伺えます。マルチさんの材料らしく本当に手間暇をかけた銘木であることは間違いありません。

 

本来は数寄屋の軒のかけに使われるべき海布丸太を

奈良絵師による正倉院文様などの絵付けを施して

よしの杖として販売しております。

 

マルチ銘木店

http://maruchi-meiboku.jp

 

                         樫舎主人

 

 

 

竹流し販売

水羊羹

 

 

 

7月より予約の御注文にて承っております 水羊羹 竹流しを

お盆期間8月12日より販売致します。

17日までの販売予定ですが、竹の数量の関係で早まるかもしれません。

御予約もお伺いしております。

 

 

竹流し(水羊羹)

丹波大納言を皮と実に手で漉しわけ良水でさらして絞り

極上の砂糖と合わせて漉し餡とします。

寒天は、国産の天草だけを原料とし寒の時期に信州で寒風にあてて

乾燥させたものを使います。

この二つの材料のみを使い仕立てた水羊羹です。

竹・笹の香りとともにお愉しみいただきお召上がりくださいませ。

 

 

水羊羹

 

 

1本 473円

6本入り(化粧箱) 2940円

 

 

 

蓮

 

小種に蓮の柄が新しく加わっています。

 

お供え用には、黄色や白で誂えることもできます。

(4~5日前にご連絡ください。)

 

2枚入り 126円

水面

水面

 

先月、お得意様の方々から好評だったのが

こちらの水面。

寒天の中に丹波大納言の納豆と白小豆を緑に染めた餡が入っています。

見た目にも涼やかなお菓子ですが

子供が石ころを投げて出来た水面の輪を想像しながら

頂くとなんだか懐かしい気持ちになります。

 

 

1個 315円